
1. 歯の再石灰化を促進する
虫歯は、歯の表面(エナメル質)が酸で溶けて脱灰(だっかい)されることから始まります。フッ素は、唾液中のカルシウムやリンと結びついて、歯の再石灰化(溶けた部分の修復)を助けます。これにより、初期の虫歯の進行を止めたり、回復させたりすることができます。
2. 歯質を強くする
フッ素が歯に取り込まれると、歯のエナメル質が「フルオロアパタイト」という酸に強い構造に変わります。これによって、虫歯菌が作り出す酸への耐性が高まり、虫歯になりにくい歯になります。
3. 虫歯菌の活動を抑える
フッ素には、虫歯の原因となる細菌(主にミュータンス菌)の酵素の働きを妨げる作用があります。これにより、細菌が酸を作るのを抑え、虫歯のリスクを下げます。
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つまり、フッ素は「歯を修復し、強くし、敵の活動を抑える」という3段構えで虫歯を予防してくれるんです。歯みがき粉やフッ素塗布などで取り入れるのが一般的です。
笠松恵子