
入れ歯を何度も調整しても合わない、すぐに傷ができてしまう。
口内炎ができやすい。
栄養不足、栄養のバランスが悪いのかもしれません。
【栄養不足と歯肉のトラブルについて】
歯肉の健康は、適切な口腔ケアだけでなく、体全体の栄養状態とも深く関係しています。特に栄養不足は、歯肉炎や歯周病などの歯肉トラブルのリスクを高める要因となります。栄養素は、免疫機能の維持、粘膜の再生、組織の修復に重要な役割を果たしており、それらが欠乏すると歯肉が炎症を起こしやすくなったり、治癒力が低下したりします。
代表的な栄養素のうち、ビタミンC、鉄、タンパク質。
歯肉の健康にとって特に重要です。これらはコラーゲンの合成に関与しており、これが不足すると歯肉の結合組織が弱くなり、出血や腫れが起きやすくなりましす。ビタミンC不足はさらには壊血病のような深刻な状態に至ることもあります。鉄分の不足もまた、歯肉の貧血状態を引き起こし、炎症や感染への抵抗力が落ちる原因となります。
さらに、ビタミンB群、特にビタミンB2(リボフラビン)やビタミンB12の不足は、口内炎や歯肉の腫れ、裂けなどを引き起こしやすくします。亜鉛も口腔内の免疫機能に関与しており、不足すると歯肉の治癒が遅れたり、味覚異常が起きたりします。
一方で、過剰な糖質の摂取も歯肉の健康に悪影響を与えます。糖分が多い食事はプラーク(歯垢)の形成を助長し、これが歯肉炎や歯周病の直接的な原因になります。栄養の偏りや極端なダイエット、咀嚼機能の低下による食事の質の低下も、歯肉のトラブルを引き起こす一因です。
歯肉トラブルを防ぐためには、ビタミンやミネラルをバランスよく摂取し、食事の質を意識することが大切です。加えて、定期的な歯科検診と丁寧なブラッシングを組み合わせることで、歯肉の健康を維持することが可能になります。口腔の異常は全身の健康にも影響を及ぼすため、日々の栄養管理と口腔ケアを両立することが重要です。